2020年6月、日本中に激震が走った、お笑いコンビ・アンジャッシュの渡部建さん(52)による多目的トイレ不倫騒動。その衝撃は、彼の芸能活動を停止させるに留まらず、社会全体に大きな問いを投げかけました。そして5年以上の歳月が流れた2025年、これまで気丈に沈黙を守り続けてきた妻であり、女優の佐々木希さん(37)が、テレビ番組で初めて重い口を開きました。彼女の口から語られた「いまだにまだ許してはいない」「経過観察中」という言葉は、多くの人々が抱いていたであろう「もう過去のこと」という認識を覆し、改めてこの問題の根深さを浮き彫りにしたのです。
あの騒動で、渡部さんは一体何をしてしまったのか。そして、世間の好奇の的となった不倫相手の女性は、一体誰だったのでしょうか。何よりも多くの人が抱く最大の疑問は、「なぜ佐々木希さんは離婚しないのか?」という点でしょう。想像を絶する裏切りを経験しながらも、彼女は第二子を出産し、家族としての道を歩み続けています。その強靭な精神力の源泉と、決断の裏に隠された真実とは一体何なのでしょうか。
この記事では、佐々木希さんの最新の発言を基点に、渡部建さんの不倫騒動の信じがたい詳細から、これまで語られることのなかった夫婦の葛藤、そして離婚しない本当の理由まで、あらゆる情報を網羅し、独自の分析と考察を加えて徹底的に解説していきます。
- 佐々木希がテレビで語った「許してない」の真意と、涙の裏にあった壮絶な5年間
- 渡部建が多目的トイレで犯した「何をしたのか」そのおぞましい行為の全貌
- 不倫相手の女性は誰だったのか?ネットの特定情報の真偽と、そこに潜む危険性
- なぜ離婚しない?佐々木希が下した決断と、彼女を支える「子供への想い」という絶対的な理由
- 伝説となった「謝罪会見」と、5年後の「やり直し会見」の比較から見える渡部建の変化
- 二人の馴れ初めから結婚、子供の性別、そして渡部建の現在地と「完全復帰」の可能性
この一件の深層を多角的に理解することは、単なるゴシップの消費に終わりません。それは、一度壊れた信頼をいかに再構築するのか、逆境の中で家族はどうあるべきか、そして社会は過ちを犯した人間とどう向き合うべきかという、普遍的なテーマについて考えるきっかけを与えてくれるはずです。それでは、この複雑で根深い物語の核心に、じっくりと迫っていきましょう。
- 1. 1. 佐々木希は渡部建を許してない?テレビで語った衝撃の言葉とその真意
- 2. 2. 渡部建は多目的トイレ不倫で一体何をしたのか?事件の全貌を時系列で解説
- 3. 3. 多目的トイレ不倫の相手は誰?特定情報の真相と危険性
- 4. 4. 佐々木希が離婚しない理由はなぜ?本人が語った子供への想いという絶対的基盤
- 5. 5. 渡部建の謝罪会見と”やり直し会見”の内容を徹底比較分析
- 6. 6. 佐々木希と渡部建の馴れ初めから結婚までの軌跡
- 7. 7. 佐々木希と渡部建を繋ぐ、かけがえのない子供たちの情報
- 8. 8. 渡部建の完全復帰はあり得るのか?今後の活動の展望と課題
- 9. 9. まとめ:佐々木希と渡部建、二人が歩む未来
1. 佐々木希は渡部建を許してない?テレビで語った衝撃の言葉とその真意

2025年7月2日、佐々木希さんは日本テレビ系の人気番組『1周回って知らない話』にゲストとして出演しました。そこで彼女は、これまで決して公の場で語ることのなかった夫・渡部建さんの不倫騒動について、驚くほど率直に、そして詳細に語り始めたのです。その言葉の数々は、単なる暴露や非難ではなく、深い葛藤と人間的な強さを感じさせるものであり、多くの視聴者の心を揺さぶりました。
1-1. 2025年テレビ番組での「いまだに許してない」発言の衝撃
番組のクライマックス、MCの東野幸治さんから「(夫を)どの時点で許すと決めたんですか?」という、誰もが聞きたかったであろう核心的な質問が投げかけられました。一瞬の間の後、佐々木希さんは、穏やかながらも一切の迷いがない表情で、こう言い切ったのです。
「いまだにまだ、許してはいないんですけど…経過観察中なので」
この一言は、スタジオだけでなく、日本中のお茶の間に衝撃を与えました。騒動から5年の月日が流れ、第二子も誕生し、SNSなどで垣間見える家族の姿から、多くの人は夫婦関係が完全に修復されたものと推測していました。しかし、現実はそうではなかったのです。彼女は続けて、「許すこと、できるのかな。どこかは許せない自分もいる。許した方が自分が楽になるのかなと思うけど、まだちょっと(わだかまりが)あるしなみたいな。そんなはざま」と、現在進行形である心の葛藤を赤裸々に語りました。
この発言は、単に「まだ怒っている」という感情的なレベルの話ではありません。それは、一度深く傷つけられた人間の尊厳と信頼が、時間や子供の存在だけで簡単に元通りになるものではないという、極めて重い現実を示しています。巷で囁かれていた「聖母」「懐が深い」といった美辞麗句を自ら打ち破り、葛藤する一人の人間としての等身大の姿を見せたことに、多くの人がむしろ共感と尊敬の念を抱いたのではないでしょうか。
1-2. 「経過観察中」という言葉が示す、冷静かつ厳しい視線
佐々木希さんが用いた「経過観察中」という言葉は、非常に示唆に富んでいます。本来、医療現場で病状の推移を見守る際に使われるこの言葉を、彼女は夫婦関係の評価軸として提示しました。ここからは、彼女の冷静かつ客観的な視点がうかがえます。
これは、感情的に夫を許すか許さないかという二元論ではなく、彼の行動や態度の変化を継続的に見極め、評価を下すのはまだ先である、という極めて現実的なスタンスを示唆しているのです。つまり、渡部建さんにとっては、今もなお「執行猶予期間」が続いていることを意味します。この冷静な言葉選びには、秋田出身の彼女が持つとされる芯の強さ、そして簡単に物事を判断しない思慮深さが表れているのかもしれません。
騒動後、渡部建さんが家事や育児に専念する時間が増えたことについて、彼女は「子供との関わりが凄く増えて、なんかいいなって」と、その変化を肯定的に評価してもいます。この「良い変化」を評価しつつも、過去の裏切りを完全に清算するには至らない。この厳しい視線こそが、二人の関係をかろうじて繋ぎとめている、ある種の緊張感の源泉であるとも考えられます。
1-3. 涙ながらに語った苦悩と、彼女を支えた先輩・木村佳乃という存在
番組では、騒動が発覚した当時の壮絶な状況も生々しく語られました。佐々木希さんは、「本当にびっくりしすぎて。『え?どういうこと?』っていう感じで。本当に大変でした」と、最初は現実として認識できなかったほどの衝撃だったことを明かしました。当時、第一子はまだ1歳半。家庭内が重苦しい雰囲気になることを避けるため、「なるべく明るくしていた。あっち(夫)も空元気にしていた」と、夫婦ともに平静を装うことで必死に日常を保っていた様子を振り返りました。
この精神的に最も追い詰められた時期に、一筋の光となったのが、所属事務所の先輩である女優・木村佳乃さんの存在でした。木村さんは番組にVTR出演し、当時の佐々木希さんを思い返し、言葉を詰まらせながら語りました。「同じ女性として彼女が悩み、壁に当たって本当につらそうにしていたので、私ができたのは彼女の話を聞くこと。ずっと聞いて、本当に何を言ってあげたらいいか分からなかった。一緒に泣いて」。ただ寄り添い、共に涙を流してくれる先輩の存在が、どれほど心強かったかは想像に難くありません。
そして、木村佳乃さんは佐々木希さんの将来を見据えた、力強いアドバイスを送っていました。「“そういうつらい時は、仕事は裏切らないから頑張れ”って。“仕事を頑張りなさい。絶対裏切らないから”って」。この言葉に、佐々木希さんはスタジオで大粒の涙を浮かべ、「頑張ろうって思って、本当に助けてもらいました」と、声を震わせながら感謝の気持ちを述べました。絶望の淵にいた彼女を再び前へと歩ませたのは、芸能界という厳しい世界で生きる女性同士の強い絆、シスターフッドだったのです。
1-4. ネット上の反応から見る「佐々木希」という女性への新たな評価
佐々木希さんのテレビでの初告白は、インターネット上で爆発的な反響を呼びました。SNSやニュースサイトのコメント欄には、彼女への称賛と共感の声が溢れかえったのです。その反応を分析すると、いくつかの特徴が見えてきます。
- 「聖母」ではなく「人間」としての評価: 「聖母マリアだな」といった称賛もありつつ、「『経過観察中』という言葉にリアルな感情が見えて逆に安心した」「無理に許す必要はない。彼女は人間だ」といった、彼女の葛藤を肯定的に受け止める声が多数を占めました。これは、世間が不倫被害者の妻に求めるイメージが、単なる「耐え忍ぶ聖女」から「葛藤しながらも自分の足で立つ強い女性」へと変化していることを示しているのかもしれません。
- 強さへの称賛: 「メンタルが強すぎる」「本当に尊敬する」「渡部にはもったいない」といった、彼女の精神的な強さを称えるコメントが殺到しました。特に、子供のために離婚しないという決断と、仕事を続けながら家庭を支える姿に、多くの人が感銘を受けたようです。
- 渡部建への再評価(厳しい意味で): 佐々木希さんの苦悩が具体的に語られたことで、渡部建さんの行為がいかに罪深いものであったかが再認識され、「渡部は一生頭が上がらない」「改めてとんでもないことをしたと分かった」といった、彼に対する厳しい意見が再び多く見られました。
総じて、この告白は佐々木希さんという女性の評価を、単なる「美しい女優」から「苦難を乗り越えた、強く、誠実な人間」へと昇華させる重要なターニングポイントとなったと言えるでしょう。
2. 渡部建は多目的トイレ不倫で一体何をしたのか?事件の全貌を時系列で解説
佐々木希さんにこれほどまでに深い傷を残し、今なお「許されない」と言わしめる渡部建さんの「多目的トイレ不倫」。この事件がなぜ社会的に許容されざる行為として断罪されたのか、そのおぞましい実態と、問題の本質を改めて時系列で詳しく検証していきます。
2-1. 2020年6月『週刊文春』が暴いた衝撃のディテール
全ての始まりは、2020年6月11日発売の『週刊文春』でした。この記事が社会に与えた衝撃は、単なる芸能人の不倫スキャンダルとは一線を画すものでした。そこには、渡部建さんが佐々木希さんという国民的女優を妻に持ちながら、結婚前から、そして第一子が誕生した後でさえも、複数の一般女性と不貞行為を繰り返していたという事実が、克明に記されていたのです。
特に世間を震撼させたのは、その逢瀬の異常な手口でした。相手女性の一人、B子さんの証言として報じられた内容は、耳を疑うようなものばかりでした。
- 逢瀬の場所: 六本木ヒルズの地下駐車場にある多目的トイレ。
- 呼び出し方法: 事前にLINEで連絡を取り、トイレに呼び出す。
- 行為の時間: わずか3分から5分程度。
- 行為後の処理: 現金1万円を手渡し、「LINEの文面を全部消して!」と証拠隠滅を指示。
これは、人と人との触れ合いであるべき恋愛や不倫といった関係性からは程遠い、あまりにも機械的で、人間的な感情を排した行為でした。この報道は、彼がテレビで見せていたスマートで知的な「グルメ王」というパブリックイメージを、一瞬にして木っ端微塵に破壊したのです。
2-2. 「公共の福祉」を冒涜した多目的トイレという場所の選択
この騒動で、彼の行為以上に社会的な怒りを買ったのが、「多目的トイレ」という場所の選択でした。多目的トイレ(だれでもトイレ)は、車いすの利用者、オストメイト(人工肛門・人工膀胱造設者)、内部障がいを持つ方、高齢者、そして乳幼児を連れた保護者など、一般的なトイレの利用に困難を抱える人々のために設置された、いわば「社会の優しさ」や「共生」を象徴する空間です。
そのような、切実なニーズを持つ人々にとってのライフラインとも言える場所を、健常者であり社会的影響力も大きい著名人が、自身の性的欲望を満たすための安直な個室として私的に利用したこと。この事実は、「あまりにも倫理観が欠如している」「人としての尊厳を疑う」「社会への冒涜だ」という、極めて激しい道徳的な非難を巻き起こしました。この一件は、トイレの名称やあり方について国が検討会を開くきっかけとなるほど、大きな社会問題へと発展したのです。
2020年12月に行われた謝罪会見で、渡部建さん自身も「(多目的トイレを)本当に必要とされている方に大変な不便をおかけした。本当にひどいことをした」「(自分に)使う資格はない」と述べ、その行為の重大な過ちを認めざるを得ませんでした。
2-3. 女性の尊厳を踏みにじった非道な扱いと自己保身
渡部建さんの行為が「性欲が強い」という一言では到底片付けられないのは、相手の女性に対する著しい尊厳の軽視にあります。報道によれば、彼は行為後に決まって1万円を渡していたとされています。これは、相手を対等な人間としてではなく、金銭で処理可能な「性のはけ口」「デリヘル」のような存在としてしか見ていなかったことを強く示唆しています。
文春の取材に応じたB子さんは、「デリヘル扱いされたことが本当に悔しかった」とその屈辱感を語っており、彼の行為が女性の心にどれほど深い傷を残したかがうかがえます。そこには、お互いを尊重し合うという人間関係の基本的な前提すら存在していませんでした。
さらに許しがたいのは、騒動が発覚する直前の彼の行動です。報道によれば、彼は関係を持った複数の女性に電話をかけ、口裏合わせを依頼。あろうことか、その電話に妻である佐々木希さんを登場させ、「あなた酷いですね。今の会話、録音していますから」などと相手女性を詰問させるという、信じがたい自己保身に走ったとされています。この卑劣極まりない振る舞いが、世間の彼に対する嫌悪感を決定的なものにしたのです。
2-4. 専門家が分析する渡部建の歪んだ心理と依存の可能性
常軌を逸した渡部建さんの行動様式について、複数の専門家がその深層心理について分析を試みています。精神科医の片田珠美氏は、渡部建さんの言動に「自己愛性パーソナリティ障害」の傾向が見られると指摘しました。この障害の特徴は、誇大化した自己評価、賞賛への渇望、そして他人への共感能力の欠如です。自分を特別な存在だと信じ、他者を自身の目的達成の道具と見なす傾向があるため、平然と他人を利用し、傷つけることに罪悪感を抱きにくいとされています。
また、彼の行動は「セックス依存症(強迫的性行動症)」の可能性も示唆されました。これは、性行為そのものよりも、スリルや征服感といったプロセスに依存し、社会的・家庭的に大きな問題が生じても行動をやめられない状態を指します。実際に、渡部建さん自身が過去の遊び仲間に対して「僕は“ウッズ病”(タイガー・ウッズが告白したセックス依存症)なんだ」と自称していたという証言も報じられました。
2020年12月の謝罪会見で、記者から性依存症の可能性を問われた渡部建さんは、「診断を受けたわけではない」としながらも、「そう思われても仕方ないですね、本当に。普通ではないと思う」と述べ、精神科に通院している事実を明かしました。彼の行動の根源には、単なる倫理観の欠如だけでなく、専門的な治療を必要とするような、根深い心理的な問題が横たわっている可能性も否定できないのです。
3. 多目的トイレ不倫の相手は誰?特定情報の真相と危険性
渡部建さんの不倫騒動が報じられた直後から、世間の関心は「不倫相手の女性は誰なのか?」という点に強く向けられました。しかし、この点に関する情報は極めて錯綜しており、憶測が憶測を呼ぶ事態となっています。ここでは、事実とデマを切り分け、その真相に迫ります。
3-1. 報道で明らかになった複数の女性たちの存在
『週刊文春』の一連の報道で、渡部建さんには複数の不倫相手がいたことが示唆されています。記事の中で、具体的な証言者として登場したのは、主に以下の匿名の女性たちです。
- A子さん:佐々木希さんとの交際期間中から関係があったとされる女性。
- B子さん:都内在住の会社員で、最も関係が長期間に及び、多目的トイレでの行為などを詳細に証言した中心人物。
- C子さん:別のクラブで知り合い、渡部さんからぞんざいな扱いを受けたと証言した女性。
これらの女性はいずれも、芸能界とは関係のない一般の方であると報じられています。渡部建さんは、知人である会社経営者が主催するパーティーなどを通じて、複数の女性と知り合う機会があったようです。報道からは、彼が特定の誰かと深い恋愛関係にあったというよりは、複数の女性と刹那的で希薄な関係を同時に結んでいた様子がうかがえます。
3-2. 相手女性は一般人か?名前や顔画像の特定はされているのか?
ここで最も重要な点を明確にしておきます。結論から言うと、渡部建さんの不倫相手の女性が誰であるか、公的には一切特定されていません。名前や顔写真といった個人情報は、一切公開されていないのです。報道もすべて匿名で行われており、これは相手が一般人であること、そして報道機関としての倫理規範を守った結果と言えるでしょう。
しかし、騒動直後からインターネット上、特に匿名掲示板やSNS、まとめサイトなどでは、無責任な「特定作業」が横行しました。その過程で、複数の女性タレント、グラビアアイドル、インフルエンサーなどの名前が根拠なく挙げられ、あたかも彼女たちが不倫相手であるかのようなデマ情報が拡散されました。
名前が挙がった女性の中には、自身のSNSなどで「私ではありません」「全くの事実無根です」と、明確に関係を否定する声明を出す事態にまで発展したケースもあります。このように、憶測による特定情報は、全く無関係の第三者に深刻な被害を及ぼす可能性があるのです。
3-3. ネット上の憶測とデマ情報に潜む深刻なリスク
渡部建さんの不倫相手に関するネット上の情報は、そのほとんどが信頼性に欠けるゴシップや悪意のあるデマ情報です。こうした情報を安易に信じ、興味本位で検索したり、SNSで拡散したりする行為は、極めて危険な行為と言わざるを得ません。
それは、無関係な第三者の名誉を著しく傷つける「二次加害」に加担することに他ならないからです。一度ネット上に拡散されたデマは、完全に削除することが難しく、長期間にわたってその人の人生に暗い影を落とし続ける可能性があります。
この問題の本質は、相手女性が誰であるかという個人の特定にあるのではなく、渡部建さんが行った行為そのものの非道徳性や、社会的な影響にあります。不確かな情報に惑わされず、公的な報道に基づいた事実関係を冷静に見つめ、メディアリテラシーを持って情報に接する姿勢が、私たち一人ひとりに求められています。
4. 佐々木希が離婚しない理由はなぜ?本人が語った子供への想いという絶対的基盤

「いまだに許してない」という言葉とは裏腹に、なぜ佐々木希さんは離婚という最終的な決断を下さなかったのでしょうか。その最大の理由は、彼女がテレビ番組で涙ながらに、そして力強く語った「子供への深い愛情」と、母親としての揺るぎない覚悟にありました。世間が抱く様々な憶測を超えた、彼女自身の言葉に耳を傾けてみましょう。
4-1. 「子はかすがい」離婚という選択肢を封じ込めた子供の存在
2025年7月2日に放送された『1周回って知らない話』で、佐々木希さんは騒動直後の心境として、離婚が頭をよぎったことを正直に認めました。「最初はどうしようと思いました。(離婚は)ちらつきました」と。親しい友人たちからも、「『離婚っていうのも一つの手じゃない?』というのは何度も言われました」と、別れを勧める声が多数あったことも明かしています。
しかし、彼女の決断を最終的に左右したのは、当時まだ1歳半だった長男の存在でした。「本当に子どものことを考えた時に…」と語り始めた彼女は、もしここで離婚した場合、物心がついてから子供がその事実をどう受け止めるかを、深く深く考え抜いたのです。
「これでもし離婚しちゃって、子供がいつかそのことを知った時、近くにいるパパなのか、離婚して離れちゃっているパパなのか、どっちがいいか考えた時に、近くで自分を見てくれていたパパの方がいいって思うんじゃないかと思って。離れていて、その事実を知ったら、すごく憎くなるんじゃないかなって思ったり」
この言葉は、佐々木希さんの思考の中心が、自身の感情や世間体ではなく、徹頭徹尾「子供の幸せ」にあることを示しています。父親の過ちによって家庭が崩壊し、父親と離れ離れになるという経験を我が子にさせたくない。たとえ許しがたい過ちを犯したとしても、父親として傍にいてくれる存在であり続けてほしい。その一心で、彼女は自身の感情に蓋をし、離婚という選択肢を封印したのです。まさに「子はかすがい」という言葉を体現する、母親としての強く、そして深い覚悟がそこにはありました。
4-2. 「子供にとっては良い父親だった」という事実と騒動後の渡部建の変化
佐々木希さんが離婚を踏みとどまることができたもう一つの重要な要素として、渡部建さんが「子供の前では凄くいい父親だった」という事実を挙げています。騒動が起きる以前から、彼は多忙な中でも子供の世話をよくし、深い愛情を注いでいたといいます。この「父親としての一面」が、彼女の中で夫を完全に見限ることを躊躇させたのでしょう。
そして皮肉なことに、騒動によって全ての仕事を失った渡部建さんは、必然的に家庭で過ごす時間が圧倒的に増えました。佐々木希さんは近年のインタビューで、「例の一件があって、完全に育児・家事が攻守交代になった」「今はしっかり子供と向き合う生活になったので、ある意味それはありがたい時間」と語っています。これは、渡部建さんがこれまで以上に父親としての役割に専念するようになったことを示唆しており、家庭内での彼の存在価値が、以前とは違う形で再定義されたことを意味します。
この変化は、夫への底知れぬ失望の中で佐々木希さんが見出した、唯一の光明だったのかもしれません。「夫」としては到底許せなくても、「子供たちの父親」としては更生の可能性がある。その一点に、彼女は家族の未来を賭けてみようと考えたのではないでしょうか。
4-3. 過去の恩義やリスペクトも理由か?他の芸能人妻との比較考察
一部のメディアでは、佐々木希さんが離婚しない理由として、交際期間中や結婚生活の初期に渡部建さんが彼女に尽くしてくれたことへの「恩義」や、仕事に対する博識な姿勢への「リスペクト」が根底にあるからではないか、と分析されていました。
実際に、過去に夫の不倫を乗り越えたタレントの東原亜希さんは、離婚しない理由について「自身のメンタルが崩壊していた20代のときに(夫に)支えてもらった恩があるから」と明確に語っています。また、俳優の田中哲司さんと離婚しなかった仲間由紀恵さんのケースも、夫への深い情愛があったからこそと推察されています。佐々木希さんも、15歳年上の渡部建さんに精神的に大きく依存し、支えられていた部分があったことは想像に難くありません。
しかし、佐々木希さん自身が公の場で語った離婚しない理由は、徹頭徹尾「子供のため」という一点に集約されています。もちろん、過去の情愛や恩義が、彼女の決断に全く影響を与えなかったとは言い切れないでしょう。ですが、彼女の行動原理の根幹をなすのは、何よりも子供の幸せを願う母親としての強い、そして普遍的な想いであることは、彼女自身の言葉から明白です。
4-4. 絶望の淵からの決断、夫の不倫後に第2子を出産した背景と心理
世間をさらに驚かせ、そして多くの人々の理解を超えたのが、あの壮絶な不倫騒動から約3年後の2023年4月に、佐々木希さんが第2子を出産したというニュースでした。夫の裏切りを経験しながら、なぜ再び子供をもうけるという、未来への大きな投資とも言える決断ができたのでしょうか。
これについて、夫婦問題の専門家は、「夫の不倫が発覚した後、関係を再構築するために新たな子供をもうけるという選択をする夫婦は決して少なくない」と指摘しています。その背景にある心理としては、以下のようなものが考えられます。
- 「絆の再創造」: 一度壊れた夫婦の絆を、新たな命という共通の目標に向かうことで、ゼロから作り直そうとする試み。
- 「家族としての完成」: 長男に兄弟を作ってあげたいという純粋な親心と、家族というユニットをより強固なものにしたいという願い。
- 「夫への最終テスト」: 夫が本当に過去を反省し、家族に対して生涯をかけて尽くす覚悟があるのかどうか。その本気度を見極めるための、ある意味で究極の踏み絵。
第2子の誕生は、この夫婦が単に元の関係性に戻ることを目指しているのではなく、深い傷を乗り越えた上で、全く新しい次元の家族の形を築こうとしていることの力強い証左なのかもしれません。それは、佐々木希さんにとって、絶望の淵から未来への希望を自らの手で掴み取るための、極めて大きな、そして勇気ある決断だったのでしょう。
5. 渡部建の謝罪会見と”やり直し会見”の内容を徹底比較分析

渡部建さんの不倫騒動を象徴する出来事として、2020年12月に行われた「謝罪会見」と、その5年後、2025年9月にABEMAの番組企画として放送された「やり直し会見」があります。この対照的な二つの会見を詳細に比較・分析することで、彼の心境の変化、メディアとの関係性、そして芸人としての再生戦略が見えてきます。
5-1. 2020年12月・地獄の「謝罪会見」の全貌
不倫報道から約半年という、あまりにも遅すぎたタイミングで行われた謝罪会見は、1時間40分にも及ぶ壮絶なものでした。黒いスーツに憔悴した表情で現れた渡部建さんは、冒頭で「私の不徳の致すところであり、家族を深く傷つけ、大変猛省しております」と深々と頭を下げ、謝罪の言葉を述べました。
しかし、その後の質疑応答は、彼の危機管理能力の欠如を露呈する場となってしまいました。集まった約200人の報道陣から浴びせられたのは、同情の余地のない厳しい質問の数々でした。特に追及が集中したのは、以下のポイントです。
- 会見の遅延理由: なぜ騒動から半年も経ってしまったのか。
- 場所の選択理由: なぜよりによって多目的トイレだったのか。
- 金銭授受の意図: 相手女性への1万円は何を意味するのか。
- 復帰計画の真偽: 事前に報じられた年末の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』特番での復帰は事実なのか。
渡部建さんはこれらの質問に対し、終始しどろもどろで、具体的な回答を避ける場面が目立ちました。「本当にバカなことでした」「最低な行為でした」と反省の言葉を繰り返すものの、核心部分については曖昧な表現に終始。その煮え切らない態度は、「反省しているように見えない」「保身に走っている」と、さらなる批判を招く結果となりました。
5-2. 「公開処刑」と評された記者からの厳しい追及
会見で特に印象的だったのは、女性リポーターたちからの容赦ない追及でした。感情的な口調で倫理観を問う質問が相次ぎ、時には「我々もガキの使いじゃない!」といった怒号が飛ぶなど、会場はさながら「公開処刑」の様相を呈しました。主な質疑応答とその問題点を振り返ります。
質問の核心 | 渡部建の回答と、その評価 |
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なぜ半年も会見を開かなかったのか? | 「文春の取材に答えたことで、会見はしなくて済むのではという甘い考えがあった」と回答。世間の怒りを軽視していたと受け取られ、火に油を注いだ。 |
復帰報道について | 「僕の口からは申し上げられません」を連発。事前に番組収録に参加していたことを隠そうとする姿勢が透けて見え、不誠実な印象を決定づけた。 |
妻・佐々木希の反応は? | 「ものすごく取り乱していた」と語るも、具体的なやり取りについては口を濁した。妻を盾にしているとの批判も受けた。 |
相方・児嶋さんについて | 「本当に謝っても謝りきれない」と述べるも、コンビとしての今後については明言を避けた。 |
この会見は、彼の社会的信用を完全に失墜させ、その後の長い謹慎生活を決定づけるものとなりました。危機管理広報の歴史において、最悪の失敗例の一つとして記憶されることになったのです。
5-3. 5年後の革命、ABEMA企画「やり直し会見」の狙い
時を経て2025年9月14日、ABEMAの人気番組『チャンスの時間』で、前代未聞の企画が放送されました。「まだ許されていなかった 渡部の謝罪会見をやり直そうSP」。これは、あの地獄のような失敗会見を、5年後の今、お笑い芸人として、そしてバラエティ番組のフォーマットで「やり直す」という、極めて挑戦的な試みでした。
番組MCである千鳥の大悟さんとノブさんがモニタリングする中、渡部建さんは再び会見場に登場します。しかし、その目的は真摯な謝罪ではなく、あくまで「あの時、こう答えていればもっとウケたかもしれない」という、芸人としての力量が試される大喜利的な企画でした。千鳥からの無茶なアドバイスを受け、渡部建さんは何度も「タイムリープ(やり直し)」を繰り返しながら、徐々に芸人としての勘を取り戻していきます。
5-4. “やり直し会見”で見せた芸人魂と世間の意外な反応
この企画で渡部建さんは、5年前には想像もできなかったような、タブーに踏み込む衝撃的な発言を連発し、スタジオを爆笑の渦に巻き込みました。それは、彼が自らのスキャンダルを完全に客観視し、笑いのネタとして昇華させる覚悟を決めた瞬間でした。
- 大胆な責任転嫁:「なぜ会見が遅れた?」→「僕はすぐ開こうと言ったんですけど、事務所の社長がダメだと…」
- ブレないグルメ王:「朝ごはんは何を食べましたか?」→「シャトーブリアンのビフカツサンドです。アワビを3枚ほど薄く切って重ねた上にキャビア・ウニの握りも食べました」
- 相方への逆ギレ:「児嶋さんからどんな言葉を?」→「『人間性を1から見直すべきだ』と言われました。しかし、うるせぇなと思ってます」
- 開き直りの復帰宣言:「復帰したい番組は?」→「『王様のブランチ』、『FNS歌謡祭』、この2つは確実に戻りたい。元々僕がやってた番組なんで」
- 渾身の“嫁いじり”なぞかけ:「今回の騒動とかけまして?」→「新幹線と解きます。その心は“のぞみが一番”」
この吹っ切れた姿に、ネット上では「一周回って面白すぎる」「これは伝説の回だ」「芸人・渡部建が覚醒した」といった、驚きと好意的な反応が多く見られました。もちろん、「不謹慎だ」と眉をひそめる声も皆無ではありませんでしたが、この企画は、渡部建さんが世間から「ただの不倫した人」ではなく、「不倫をネタにできる芸人」として、新たなキャラクターで再生する大きなきっかけとなったことは間違いありません。あの地獄の会見を、5年の歳月をかけて笑いに変えることで、彼は芸人としての新たなサバイバル術を見出したのかもしれません。
6. 佐々木希と渡部建の馴れ初めから結婚までの軌跡
日本中を震撼させた不倫騒動ですが、そもそも佐々木希さんと渡部建さんは、どのような経緯で出会い、愛を育み、結婚に至ったのでしょうか。多くの人が羨むトップ女優と人気芸人のカップルが誕生するまでの、華やかながらも知られざる馴れ初めを振り返ってみましょう。
6-1. 運命の出会いは秋田名物「きりたんぽパーティー」
二人の出会いの場所は、意外にも華やかな芸能界のパーティーなどではなく、アットホームで家庭的な雰囲気の場でした。2025年7月に放送されたテレビ番組で佐々木希さん自身が明かしたところによると、そのきっかけは、友人宅で開かれていた「きりたんぽパーティー」だったそうです。女性4人で秋田の郷土料理を楽しんでいたところへ、友人が男性数人を呼び、そのグループの中に渡部建さんがいたといいます。
当時、既に「芸能界のグルメ王」として名を馳せていた渡部建さん。彼が佐々木希さんの故郷である秋田の食文化にも深い造詣を持っていたことは、二人の心の距離を縮める上で大きなアドバンテージになったことでしょう。故郷の話題で盛り上がる中で、自然と親密な関係へと発展していったのかもしれません。その後、渡部建さんから「こんな美味しいものを食べてます」といった飯テロさながらの料理の写真が送られてくるようになり、二人は頻繁に連絡を取り合うようになったそうです。
6-2. 交際期間約2年、周囲の驚きを乗り越えてのゴールイン
2015年4月頃に二人の交際が初めて報じられ、そこから約2年間の交際期間を経て、2017年4月に結婚を発表しました。当時、人気絶頂の国民的女優と、15歳年上の売れっ子芸人という、誰もが驚くカップルの誕生は、連日メディアを大きく賑わせました。
佐々木希さんによると、交際してすぐに所属事務所には報告したそうですが、周囲の反応は一様に「え、そこ?」「なんで渡部さんなの?」という驚きの声だったと、笑いながら振り返っています。人気女優という立場上、外でのデートは難しく、主にお互いの自宅で愛を育んでいたようです。
多くの人が意外に感じたこのカップリングですが、佐々木希さんにとって、渡部建さんは理想のパートナーでした。結婚の決め手について、彼女は「一緒にいて落ち着くというのがありました。彼は全然怒ったりとかしなかったですね。包容力みたいなものはあったかもしれません。あとは単純に、一緒にいて面白いなと思いました」と語っています。15歳という年齢差がもたらす大人の落ち着きと包容力、そしてお笑い芸人ならではのユーモアのセンスが、彼女の心を強く掴んだのでしょう。
6-3. プロポーズの言葉と祝福に包まれた結婚発表
プロポーズの舞台となったのは、渡部建さんの自宅でした。彼らしい気の利いたサプライズ演出があったわけではなく、非常にシンプルに「結婚してください」というストレートな言葉で想いを伝えたそうです。
結婚発表の舞台は、2017年4月9日に生放送された日本テレビ系の人気番組『行列のできる法律相談所』でした。番組の最後に、渡部建さんが「私、渡部建は、佐々木希さんと結婚いたします」と高らかに宣言すると、スタジオは驚きと祝福の歓声に包まれました。その後、佐々木希さん本人も電話で生出演。渡部建さんのことを愛情を込めて「わっくん」と呼び、渡部建さんは佐々木希さんを「のんちゃん」と呼んでいることを明かすなど、幸せいっぱいのラブラブな様子を披露し、多くの視聴者を微笑ましい気持ちにさせました。この時、まさかその数年後に、これほどの悲劇が二人を襲うことになるとは、誰も想像していなかったでしょう。
7. 佐々木希と渡部建を繋ぐ、かけがえのない子供たちの情報

壮絶な夫婦の危機を乗り越え、関係を繋ぎとめる最大の理由となった、かけがえのない子供たち。佐々木希さんと渡部建さんの間には、現在、二人のお子さんがいます。彼らの存在が、この家族にどのような光をもたらしているのか、詳しく見ていきましょう。
7-1. 2018年に誕生した希望の光、第1子・長男について
二人の間に最初の子供が誕生したのは、2018年9月13日のことでした。佐々木希さんは自身のインスタグラムを通じて、「先日、無事に第一子となる男の子を出産いたしました。元気な産声をあげてくれた奇跡に感動し、夫婦で涙しました」と、喜びにあふれた報告をしました。夫の渡部建さんもまた、「この感動を胸に更に精進してまいります」と、父親になった決意を表明しています。
第一子の性別は男の子で、2025年現在、6歳になっています。あの不倫騒動が勃発した時、彼はまだ1歳半という、母親が最も手がかかり、愛情を必要とする時期でした。佐々木希さんが、自身の感情よりも息子の未来を優先し、離婚という選択をしなかった最大の理由が、この幼い長男の存在であったことは、彼女自身の言葉からも明らかです。
2021年には、長男を都内有数の名門私立一貫校に転園させたことが報じられました。その学費は幼稚園だけでも年間200万円近くと非常に高額ですが、そこには、夫が芸能界での先行き不透明な状況にあるからこそ、子供には最高の教育環境を与え、将来の選択肢を広げてあげたいという、母親としての強い覚悟と愛情がうかがえます。
7-2. 嵐を乗り越え授かった、2023年誕生の第2子の性別は?
不倫騒動という最大の危機を乗り越え、夫婦が関係再構築の道を歩む中で、2023年4月27日に第2子が誕生しました。このニュースは、多くの人々にとって嬉しい驚きでした。佐々木希さんはインスタグラムで、「先日、第二子を出産致しました。愛おしい存在がまた一人増え、賑やかな日々を過ごしています。幸せです」と、心からの喜びを綴りました。
この第2子の性別については、夫妻から公式な発表はされていません。プライバシーへの配慮から、詳細を伏せているものと考えられます。しかし、一部では、佐々木希さんが2025年7月に出演したテレビ番組内で「長男6歳、長女2歳」とポロリと口にしたという報道もあり、女の子である可能性が高いと見られています。もし事実であれば、男の子と女の子、両方の親となった夫妻の喜びは、さらに大きなものでしょう。
7-3. 変化した家庭の風景、現在の育児と家族関係
騒動を機に、渡部家の家庭内での役割分担は大きく変化しました。全てのレギュラー番組を失った渡部建さんは、必然的に在宅時間が長くなり、家事や育児に積極的に関わるようになりました。佐々木希さんも「完全に育児・家事が攻守交代になった」と語るように、今では渡部建さんが育児の主戦力となっているようです。
2020年8月には、親子3人で仲睦まじく手をつなぎながら散歩する姿が報じられました。子供を真ん中にし、両側から手を取ってブランコのように揺らしてあやすその光景は、騒動で傷ついた家族が、確かに絆を取り戻しつつあることを感じさせるものでした。
佐々木希さんのインスタグラムには、時折、子供が撮影したと思われる、彼女の自然体な表情の写真が投稿されることがあります。そこには、トップ女優の顔ではなく、二人の子供の幸せを心から願う、一人の母親としての穏やかな笑顔があります。紆余曲折ありながらも、子供たちという絶対的な中心軸を得て、この家族は新たなステージへと歩みを進めているようです。
8. 渡部建の完全復帰はあり得るのか?今後の活動の展望と課題
世間の厳しい目に晒されながらも、腐ることなく少しずつ活動の場を広げている渡部建さん。彼の芸能界における「完全復帰」は果たして可能なのか。現在の活動状況を分析し、今後の展望と、乗り越えるべき課題について深く考察します。
8-1. 復帰後の現在地:ローカル局とネットが主戦場
2022年2月、約1年8ヶ月という長い自粛期間を経て、渡部建さんはコンビの原点である冠番組、千葉テレビ『白黒アンジャッシュ』で芸能活動を再開しました。しかし、そこからの道のりは、かつてのように華やかなものではありませんでした。彼の主な活動の場は、地上波キー局ではなく、影響力の限定的なローカル局や、コアなファン層に支えられるインターネットテレビ、そして自身のYouTubeチャンネルとなっています。
- 『白黒アンジャッシュ』(千葉テレビ): 彼の復帰を受け入れた、いわば「恩人」とも言える番組。相方の児嶋一哉さんと共に、ここを基点に再スタートを切りました。
- 『チャンスの時間』(ABEMA): 千鳥がMCを務める人気ネット番組。ここで彼は、不倫騒動を逆手に取った「謝罪会見やり直しSP」などの秀逸な企画を通じて、芸人としての腕が錆びついていないことを見事に証明しました。
- 自身のYouTubeチャンネル: 「アンジャッシュ渡部がいつか地上波のグルメ番組に出ることを夢見てロケハンする番組」と題し、自身の最大の武器である「グルメ」をテーマに、地道なコンテンツ発信を続けています。
特筆すべきは、2024年6月にTOKYO MX『5時に夢中!』に出演し、復帰後初となる地上波の「生放送」を果たしたことです。これは小さな一歩かもしれませんが、彼にとっては非常に大きな前進であったと言えるでしょう。このように、彼は派手さはないものの、着実に一歩ずつ、再び表舞台への階段を上り始めています。
8-2. なぜ地上波キー局への「完全復帰」は難しいのか?
活動の幅は徐々に広がっているものの、かつてのように地上波キー局のゴールデンタイムの番組で司会を務めるような「完全復帰」への道は、依然として非常に険しいと言わざるを得ません。その背景には、いくつかの根深い障壁が存在します。
- スポンサーの厳しい目: テレビ番組制作において、スポンサー企業の意向は絶対です。クリーンなイメージを何よりも重視する多くの企業にとって、渡部建さんの起用は企業イメージを損なうリスクが高いと判断されがちです。特に、女性向け商品やファミリー向け商品のスポンサーからの反発は強いと推測されます。
- 視聴者、特に女性層の根強い拒否反応: 彼の行為は、多くの女性に強い嫌悪感と不快感を与えました。特に主婦層からの反発は根強く、テレビ局側もその声を無視することはできません。佐々木希さんの「まだ許してない」という発言も、この感情を再燃させる一因となった可能性があります。
- 事件のイメージの悪質性: 単なる異性関係のトラブルではなく、「多目的トイレ」という公共の福祉をないがしろにした行為のイメージは、あまりにも強烈です。このダーティなイメージを完全に払拭するのは、極めて困難な作業です。
テレビ局関係者からも「キー局でのレギュラー復帰は、現状では考えにくい」といった声が聞かれるなど、完全復帰にはまだ非常に高いハードルが存在するのが現実です。
8-3. 逆風の中の追い風、妻・佐々木希の活躍が与える影響
一方で、逆風ばかりが吹く渡部建さんの復帰ロードにおいて、最大の追い風となっているのが、皮肉にも妻・佐々木希さんの目覚ましい活躍です。騒動後、彼女は一家を支える大黒柱として、女優業、モデル業、そしてタレント業にこれまで以上に邁進しました。その気丈な姿は多くの人々の共感を呼び、彼女の好感度はむしろ以前よりも上昇したとさえ言われています。CM契約も増え、その活躍は目を見張るものがあります。
佐々木希さんがテレビで騒動について正面から語ったことも、結果的に渡部建さんへの世間の関心を再び集め、ABEMAの企画などに繋がった側面は否定できません。彼女が毅然とした態度で家庭を守り、仕事を続ける姿は、世間が渡部建さんを「許す」のではなく、「佐々木希が支えるなら、もう少し様子を見てみよう」という方向にシフトさせる一助となっている可能性があります。「あれだけ素晴らしい奥さんが頑張っているのだから」という同情的な空気が、彼の活動の余地をかろうじて生み出しているのです。
8-4. 今後の展望と、彼に課せられた真の課題
渡部建さんの今後のキャリアパスは、かつてのようなテレビ界のスターダムに返り咲くことではないでしょう。むしろ、インターネットやローカル局を主戦場としながら、自身の過ちと向き合い、それを笑いに昇華させる「自虐ネタ」を武器に、芸人として、また唯一無二のグルメ専門家として、地道に信頼を回復していく道が現実的です。彼の卓越したトークスキルと知識は、小規模なメディアでこそ、より深く、熱量をもって発揮されるかもしれません。
しかし、彼に課せられた最大の、そして真の課題は、芸能界での成功ではありません。それは、妻である佐々木希さんからの「経過観察中」という評価を、いつの日か「合格」に変えることができるか、という点に尽きます。家庭内での信頼を完全に取り戻すことこそが、彼の真の更生を意味します。そして、その姿が世間に伝わった時、初めて社会からの評価も変わっていくのかもしれません。彼の今後の言動、そして家族との向き合い方から、私たちはまだ目を離すことができそうにありません。
9. まとめ:佐々木希と渡部建、二人が歩む未来
この記事では、2025年の最新情報を基に、佐々木希さんがテレビで明かした「いまだに許してない」という率直な本音から、渡部建さんの多目的トイレ不倫騒動の全貌、そして多くの人が疑問に思った「離婚しない理由」、二人の現在と未来の展望について、多角的に、そして深く掘り下げてきました。
最後に、この複雑な物語の要点を、改めて簡潔にまとめます。
- 佐々木希の現在の心境: 夫・渡部建の不倫を「いまだに許してない」としながらも、何よりも「子供の将来」を最優先に考え、「経過観察中」として夫婦関係を継続するという、極めて現実的で強い決断を下している。
- 渡部建の不倫行為の本質: 多目的トイレという公共の福祉を象徴する場所を私物化し、複数の女性を単なる性欲処理の道具として扱った、人間としての尊厳を著しく軽視した行為であった。
- 不倫相手の女性について: 公的には一切特定されておらず、一般人とされている。ネット上で拡散されている特定情報は、そのほとんどが根拠のないデマや憶測である。
- 離婚しない最大の理由: 佐々木希さん自身が語った通り、「子供にとっては良い父親」であり、父親が側にいる環境を子供から奪いたくないという、母親としての強い愛情と覚悟が根底にある。
- 渡部建の現在と今後の展望: インターネット番組やローカル局を中心に地道な活動を再開しているが、スポンサーや視聴者の厳しい目があり、地上波キー局での「完全復帰」への道は依然として険しい状況である。
一度失われた信頼を取り戻すための道は、決して平坦なものではありません。しかし、佐々木希さんの「チームで子育て頑張っていきましょう」という言葉には、過去を乗り越え、未来に向かって新たな家族の形を築いていこうとする、しなやかで強靭な意志が感じられます。この夫婦がこれからどのような未来を紡いでいくのか、そして社会は彼らをどのように受け入れていくのか。その答えが出るまでには、まだ多くの時間が必要なのかもしれません。